女王国の城

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

うっふふ!読み終わったよ!図書館の予約順番待ちがえれーかかった!

大学に顔を見せなくなった部長のことが気にかかり、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿に不法侵入。室内には神倉へ行ったと思しき痕跡が散見され、こうなると「遠出するかもしれん」と聞いていたことが不安をあおります。なんたって神倉、潤沢な資金に恵まれ急成長を遂げている新興宗教の総本山ですから。
様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが同調、さらには就職活動中の望月、織田も「一緒に行こう」、かくて4人はレンタカーを仕立て皐月の木曾路をひた走ることと相成ります。
さて、〈城〉と呼ばれる総本部に到着。江神の所在は確認できたものの何故か会わせてもらえない、押し入るにはガードが固い、ほぼ信者ばかりの特殊な〈街〉で住民の協力は期待できない、と不穏なムードが漂い、しまいに殺人事件が突発、巻き込まれた英都大学推理研一行は進退窮まって……
http://www.tsogen.co.jp/wadai/0708_06.html

学生アリス第4弾。前作(双頭の悪魔 (創元推理文庫))から15年7ヶ月だってよ。こりゃ綾辻越えですよ…。*1でもね!でもね!超おもしろかったよ…!!!!密室殺人、陸の孤島、連続殺人だよ?さらに宇宙人に洞窟だよ?椎茸だよ?(←ウソじゃないよ?)本格ミステリの黄金モノがトリプルだよ?なにより江神先輩、アリス、マリア、モチさん、信長(呼び捨て)との再会!私はしつこいようですが断然火村派ですけど、学生アリス篇はやっぱり「仲間」がいるってのがね、青春小説ぽい面も見られるから、いいよね!学生アリスはまだ未熟で、ちょっとアホで、マリアにほのかにラヴ☆で、先輩たちに遠慮したりして、江神先輩のかませ犬に自らなってる(結果的に)けど、作家アリスは大人になってちょっとシャシャってくるからねw謎を解くのも火村さんと二人だし。学生篇はもちろん主に解決するのは江神先輩だけど、アリスもマリアもモチさんも信長も糸口をつかんだり、なんかしら解決に貢献したりするもの。5人で。ハラハラドキドキにキュンキュンニコニコが加わる感じ。分厚くて重くて長いけど、ズンズン読み進められました。私はやっぱり有栖川有栖が大好きだ!
☆帯

本格ミステリとは<最善を尽くした探偵>の記録だ。
江神二郎の推理こそ、この物語を完結させる唯一の回答である。
論理の糸の一端は読者の眼前にあり、
それを手繰った先に、犯人は一人で立っている。
作者が求める解答は、その名前と推理の過程だ。
〜「読者への挑戦」より〜

うっはぁぁぁぁ〜〜〜!!!たまらん!

*1:黒猫館→暗黒館で12年。リアルに12年待ったつの。